ミスミソウ 第14話 あらすじネタバレ
【第14話】
相場晄(あいばみつる)は春花を誘い出し、かつて写真撮影に訪れたスポットに向かった。
綺麗な景色で春花を元気付けるつもりではあったが、降る雪に霞んでしまっていた。
家族を失って以来、言葉を失った春花。
学校でも別人のようになってしまっていた。
晄は元の春花に会いたかったのだ。
春花を想う気持ちをまっすぐに伝えた。
「野咲に会いたかった……!」
晄の優しさに触れ、春花の凍りついた心が溶けかかった。
しかし、その瞬間、押さえ込んでいた感情も一緒に溶け出した。
クラスメイトを6人も殺害した事実。
炎に包まれる家族。
悲しげに涙する妹・祥子の姿。
押し寄せる感情の大波に、春花は涙をこらえ切れなかった。
嗚咽が漏れる春花に対し、晄はともに苦しみを乗り越えることを誓った。
「俺がおまえを支える」
春花と晄は、降りしきる雪の中で唇を重ねた。
佐山流美(さやまるみ)は、何度も何度も、小黒妙子(おぐろたえこ)の携帯をコールしていた。
しつこさに耐えかねた妙子が、ようやく電話に出た。
春花が放火に関わった人間を殺していること、自分も殺されるかもしれないこと、妙子も殺されるかもしれないこと。
思いつく限りの恐怖と不安をぶつけた。
流美のざわつく心とは裏腹に、妙子の心は冷酷なまでに冷静だった。
「お前が殺されても自業自得。
私は殺されるようなことはしていない」
事実、妙子は放火には関わっていなかった。
電話は無情に切れた。
ふざけるなよ……!
誰のために(放火を)やったと思ってるんだ。
流美の中で、どす黒い感情が沸き起こった。