ミスミソウ 第5話 あらすじネタバレ
【第5話】
炎上する自宅の前で、家族の名を叫ぶ春花。
まだ、家族が家の中にいるらしい。
今にも燃える家に飛び込んでいきそうな春花を、近隣の人間が抑える。
相場晄(あいばひかる)は意を決して、家に近づいた。
玄関の引き戸が棒で開かないようにされていた。
晄は扉を開け、中に飛び込んだ。
夢なら覚めて!!
その思い虚しく、春花は燃えていく家を、ただ見ているしかできなかった。
晄が春花の妹の祥子を抱えて出てきた。
全身にやけどを負っていたがまだ息があった。
炎の中で、父・和生(かずお)が、祥子を庇うように抱え込んでいたため、炎の直撃を免れたのだ。
祥子はすぐさま救急搬送された。
翌朝、春花の祖父が春花の住む街にやってきた。
家事の報を受けて、駆けつけたのだ。
病院の霊安室で、息子夫婦の遺体を確認した。
なぜ息子がこんな目に……。
無念の色をにじませた。
一命を取り留めた祥子だったが、ミイラのように包帯に包まれた痛々しい姿でベッドに横たわっていた。
集中治療室の前で佇む春花。
祖父が語りかけ、勇気づけようとした。
「大丈夫、おじいちゃんがついてるぞ……」
春花は声もなく、ただ涙を流し続けた。